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あっという間の稽古

この日は2時間続けて狂言の稽古がありました。始めの1時間は謡の稽古、あとの1時間で小舞の稽古に励み、2週間ぶりの狂言の稽古に塾生はいつも以上の気合が入っている様子でした。
前回に続いて謡は「福の神」、小舞は「七つ子」です。中村先生が塾生ひとりひとりの声の高さに合わせてお手本を謡って下さいました。空気の乾燥が気になる季節、普段出さない高い声を使っていただき、先生の喉が心配です。
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中村先生は「僕が小さい頃、万作先生が高い声をだしてご指導下さったんですよ」とおっしゃっていました。万作の会ではこのように芸に対する姿勢が伝承されているのだと感激し、感謝の気持ちで一杯になりました。
小舞「七つ子」では今まで稽古してきたことの復習の中で、一歩踏み出した時に体重を移動させる、扇を前に出す時は肘を伸ばしすぎないなど、扇の向きや持ち方、姿勢など基本を振り返る稽古となりました。
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最後に中村先生が、塾生が大好きな「茸」の動きを教えてくださいました。「茸」は笠を頭に被って、しゃがんだ姿勢で足を細かく動かして歩きます。手と腕を常に体に付け軸にすることがポイントです。山伏(中村先生)の「ボーロン、ボーロン」の声で動き始め「アー申し申し」で止まります。塾生は大はしゃぎ。楽しい締めくくりで、あっという間の2時間の狂言の稽古となりました。
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