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質を高める

 

東音山内美穂先生に前回お稽古していただいた際、譜本の製本方法を教えていただきました。塾生達はきれいに製本をし、美しくそして演奏しやすい状態にしてきました。見台にのせてしまえばお客様からは見えなくなってしまいますが、三味線を弾くこと、唄うことに集中しやすくなったように思います。自分の演奏で使うものを、自らの手で準備することもまた大切なお稽古であり、道具に愛着を持てる機会なのではないでしょうか。

 

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本日は公演で行う内容を一通り終え、これまでの新しく覚えるお稽古とは異なり、本物の芸を追求するお稽古となりました。

『潮来』では「はな」が「あな」と聞こえてしまう状況があり、「唄うときに言葉を意識するように」と山内先生からご指導していただきました。また、『末広狩』ではゆっくりと演奏するときに、唄が遅れがちになるので注意が必要であることを指摘していただきました。塾生がまだ気づくことが出来ない点について、先生方も根気強く直して下さっています。難しく感じる部分もあるようですが、その場で応え成果を出せるように努める塾生の姿が本日も見ることが出来ました。

「声は大きくかつ美しく、姿勢よく。」基本的なことですが、何度も指導をしていただいていることです。一日の最後の時間でしたが集中を持続させ「今日、一番きれいにできていました。」とお褒めの言葉をいただくことができました。

 

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終礼では塾長先生から成長を褒めていただくと共に、「他の人の演奏や演技も学び、自分の配役との関係性を考えるように。相手があって自分がある。自分の役だけを覚えるのではなく、他の人の役も覚えてこそ、舞台全体にまとまりがでる。」とお話しをしていただきました。今の配役ばかりに必死になっている塾生ですが、この言葉により集団でお稽古をすることの貴重さに気づいたのではないでしょうか。目先のことだけでなく、長い目で自分の芸を作っていってほしいものです。