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自覚の芽生え

 

今週の松尾塾は公演にむけ、より一層意識の高まる刺激的な土日になりました。

10日土曜日は、松尾塾子供歌舞伎の時代から30年お世話になっている八木源かつらさんが、かつら合わせのため京都より来てくださいました。
一人一人の頭の大きさや形に合わせるだけではなく背格好とのバランスもとるため、まだ髪を結っていないかつらをいくつかかぶり、頭の形に合わせ工具で調整をします。塾生たちは他の塾生が合わせている様子を真剣に見ていました。そんな塾生や保護者にも八木貴史さんは声をかけ、かつらのことだけではなく、舞台や松尾塾のことなどの興味深いお話をしてくださいました。
普段はお稽古のない土曜日でしたが、塾生たちは集まる機会を活用し、日本舞踊と鳴物の自主稽古もしていました。

IMG_1444 しおりちゃん編集IMG_1429

 

翌日11日のお稽古後には塾生数人が白塗りを体験をしました。
松尾塾子供歌舞伎出身で現在は山科子供歌舞伎の指導をされている向平美希先生にお化粧をしていただき、保護者には落とし方もご指導をしていただきました。見学する塾生や保護者は、目の前で美しく変化していく塾生の姿を当日の自分やわが子に重ね気持ちが高まっている様子でした。ベビーオイルをコットンに染み込ませ、白塗りの上を滑らせるとするするとお化粧が落ちていきました。保護者は順番に化粧落としの体験をし、その上で気になる点を先生に質問をしていました。
保護者間や親子での意見交換も活発に行われ、公演準備にも工夫して真剣に取り組もうという意欲が感じられました。

せいらちゃん編集IMG_1550 るりかちゃん編集 IMG_1558

 

 

日本舞踊では花柳輔瑞佳先生と花柳美輝風先生から前回のお稽古内容が良くできていると嬉しい言葉をいただきました。前日に繰り返し確認をしていた内容だったため、自主稽古の効果が感じられた場面でした。しっかり振りを覚えていたことでお稽古も進みましたが、やはり細部においては課題が目立ちました。全員で踊ると扇子の持ち方や向き、手の角度などがなかなか揃いません。先生方が何度もお手本を見せながら一緒に踊ってくださることで美しく変化していきました。
お稽古の後半にはお二人の先生から正しい姿勢の大切さや課題となっていた扇子を持つ手の形を改めてご指導をしていただきました。

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保護者からも「かつら合わせの後から子どもの意識が目に見えて変わりました。」と家庭での様子としてこのような言葉を聞くこともできました。自覚をもって取り組むことで、成長は著しいものとなります。公演にむけて、意欲を高めていける機会が与えられ、それを共感できる仲間がいる環境はすばらしいものですね。多くの方の協力や温かい心遣いに支えられ、塾生たちは精神的にも日々成長しています。