9月に入り、公演後新期のお稽古が始まりました。
短い夏休みを終え、驚くほど身長が伸び、真っ黒に日焼けした塾生が久々に稽古場にやってきました。
そして今期も松尾塾伝統芸能に新塾生が入ってまいりました。
松尾塾では、年齢の上下は関係なく、仲間が困っていたら助け合うことを大切にしています。

昨年入塾した2期生にとっては、初めての後輩。昨年の自分を思い出し、新塾生の不安と緊張がよく理解できたのではないでしょうか。隣に座る新塾生に、扇子の置き方、ご挨拶の仕方など基本的なことを教えている姿は1年の成長を感じさせるものでした。
さらに先生に指示されなくても、自分の稽古時間を割いて新塾生を優しくサポートする上級生の塾生は、とても逞しく心強く感じます。

9月の稽古はどの教科も全員で基本を振り返る時間が設けられました。
公演に向けて多くのことを体得してきた塾生ですが、一度全てをリセットして細かい基本的な動きを見直すことで、抜けていたことや、忘れていたことを確認することが大切です。こうして、初心に戻り丁寧に基礎をくり返し、その上で新しく芸を積み重ねていきます。
また、新たな1年の始まり。様々な壁を越えていく中で、芸や礼儀作法、協調性、思いやり、責任感が塾生の中で育っていくことを願うスタートとなりました。