2025年11月29日(土)セルリアンタワー能楽堂にて
自主公演「第4回 伝統芸能をつなぐ 耳で描く」を開催しました。
◇お話 オープニングトーク
浪曲師 玉川奈々福
講談師 七代目一龍斎貞鏡
◇浪曲 「浪曲百人一首 恋歌編」
玉川奈々福(曲師 広沢美舟)
◇講談 「赤穂義士本傳」
一龍斎貞鏡
◇講談 「團十郎と武助馬」
一龍斎貞鏡
◇浪曲 「陸奥間違い」
玉川奈々福(曲師 広沢美舟)
日本の伝統芸能は世界から高く評価されていますが、戦後欧米からの文化で溢れ若者たちの伝統芸能への関心と伝承する力は弱くなってしまいました。そして、日本の伝統芸能は「何をどう見てよいか分からない」「知識が無く何となく苦手」と感じ、縁遠い存在となっています。
今回ご紹介する浪曲と講談は、一世代前まではお風呂で家族が口ずさみ、ラジオから日常的に流れてくるほど生活に溶け込んだ芸能でした。「浪曲と講談は身近なもの」と分かれば、映画やライブに行く感覚で寄席に足を運ぶ人が増えるのではないでしょうか。その一歩を踏み出す後押しとなるような公演を開催いたしました。
◇講談 「赤穂義士本傳」
一龍斎貞鏡
太鼓の音で舞台に入ってきた貞鏡さん。 能舞台の作りの説明から入り、貞鏡さんの5人のお子様とのお話からすんなりと
張り扇の音で忠臣蔵へと切り替わりました。小泉町楠屋に集まった赤穂浪士討ち入り前夜の様子を調子よく語り、忠臣蔵の
世界へ引き込んでいきました。そして、最後には赤穂浪士47人の名を見事に語りました。
◇講談 「團十郎と武助馬」
一龍斎貞鏡
中入り後は羽織姿で登場。羽織を脱ぎ、灰色のすっきりとしたいで立ちで講談が始まりました。馬の役を務めるしがない役者の親孝行をユーモアたっぷりの内容で語り、日本人の親孝行、それを手伝う人の情けを語る心温まるお話でした。
◇浪曲 「陸奥間違い」
玉川奈々福(曲師 広沢美舟)
前半とはがらりと変わり、古典からの一席。将軍家台所小役人の下働きがお使いに行く話。息の合った三味線に乗って、迫力ある浪曲は心弾み、お客様の頭はお話の中へと入り込んでいきました。
お話の流れに沿って調子の変わる三味線と話のメリハリに、時折笑いが入り、まさしく「耳で描く」世界でした。
笑いと涙、高座に行きなれたお客様も初めてのお客様にとっても心に強く残る公演になったことと思います。
日本人が忘れかけている「語り芸」。今日の公演がきっかけに高座にお通いくださるお客様が一人でも増えることを祈っております。
沢山のお客様にご来場いただきましたこと、心より御礼申し上げます。
主催 公益財団法人松尾芸能振興財団






