塾生は春休みも終わり、新しく始まりの季節となりました。中ではこの4月から高校生になる塾生もいます。春休み中、松尾塾では、「第三回松尾塾伝統芸能公演」と「第21回日本こども歌舞伎祭in小松」に向けて、稽古が設けられました。
三日間の集中稽古。三日連続で午前中は狂言の稽古でした。
二日目の午後は小松でご披露する「越後獅子」。三日目の午後は長唄。
それぞれの科目で遅れているところや、もっと詰めて稽古したいところを、集中的に時間をかけて稽古に励みました。
狂言では中村先生が、本番をイメージしやすいようにと、稽古用の「葛桶」を持ってきてくださいました。「葛桶」は「附子」では附子が入っていたり、「柿山伏」では柿の木に見立てて上に立って柿を食べたりと、代表的な小道具の一つです。6月の公演では、「附子」「柿山伏」「魚説法」で使用します。
長唄の時間は、塾生4人が残り、山内先生と布施田先生のお二人がじっくり時間をかけて稽古を付けて下さいました。
通常の稽古では13人の塾生に対して、1名の先生が稽古を付けて下さることもしばしば。そのため、大勢の中で演奏すると、自分が出来ているような感覚になり、出来ないことや分からないことを曖昧にしたまま稽古を続けてしまう塾生もいます。
この春休みの三日間集中稽古は、とても有意義で贅沢な時間となりました。
入学式、始業式を終え、また一つ大きくなった塾生。
気持ちを新たに、更なる成長を期待しいたいです。