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大賞 | 演劇・歌謡 | 舟木一夫 | デビュー曲「高校三年生」の大ヒット以来、40年にわたり歌手、演劇両面で大活躍を続け、特に前記の曲は日本の名曲アンケートでも常に上位にランクされ、またいくつかの劇場公演においても、座長として多くの観客を動員するなど、その才能と努力で培った円熟の演技芸能活動は大きな称賛に価するものである。 |
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優秀賞 | 演劇 | 大地真央 | 宝塚歌劇団を退団後も、東西の大劇場に於いて長くドラマにミュージカルに、第一線で活躍してきたが、近年の舞台は特に顕著である。2000年度は「ローマの休日」「ミツコ」「ワンス・アポン・ア・マットレス」「サウンド・オブ・ミュージック」などの舞台に出演し、天性の明るさと華やかな芸風でその魅力を遺憾なく発揮した。 |
優秀賞 | 演劇 | 加藤敬二 | 劇団四季のミュージカル作品などにダンサーとして出演して冴えた演技を示すが、振り付け師としても優れた才能を開花させ「キャッツ」「夢から醒めた夢」などを新しく生まれ変わらせ「劇団四季ソング&ダンス オーヴァー・ザ・センチュリー」で見事な構成力と新鮮な感覚をみせた。「クレイジー・フォー・ユー」のボビーなども当たり役として記憶される。 |
優秀賞 | 邦楽 | 藤舎呂船 | 1950年に父四世藤舎呂船について小鼓を習って以来半世紀、囃子方の路を一筋に歩み続けてきた。東京藝術大学を卒業、研鑚を続け、古典習得の一方で「浅茅ヶ宿」をはじめとする作曲も手がけてきた。1986年に父の名跡を六世として襲名、研究会「真しほ会」を結成する。近年特に技量の冴えを示し気概のこもった演奏を聞かせている。 |
優秀賞 | 邦楽 | 矢崎明子 | 地唄箏曲の演奏家矢崎明子氏は、現代邦楽の最初から活躍してきた、現代邦楽の開拓者のひとりで、その確立に大きく貢献してきた。さらに古典の演奏にも深い理解に裏付けられた優れた解釈と的確な演奏で新鮮な感動を与えてきた。とくに近時は名人の風格さえ加え、2000年秋のリサイタルにおける「新青柳」は名演で絶賛された。 |
新人賞 | 演劇 | 市川新之助 | 正月の新橋演舞場「助六」では歌舞伎十八番に相応しい力感に溢れた台詞と動きで江戸庶民の理想像だった助六の姿を現代に蘇らせ、5月歌舞伎座の「源氏物語」の光源氏では、平安朝の理想的な男性像を見事に表現、清新な演技力で歌舞伎に新しい魅力を生み出した。歌舞伎界の明日を担う逸材として新人賞に相応しい。 |
新人賞 | 邦楽 | 新内仲優莉 | 若手女流新内演奏家として近来とみにすぐれた技芸を身につけ、継承者の少ない邦楽界のホープとして注目されている。新内節の冨士元派六代目家元新内仲三郎師の長女という恵まれた環境にあるが、それゆえに師である父の薫陶もまた厳しいものがあり、その指導によく耐え、生来の美声に磨きをかけ、舞台の出演のたびごとにその芸を深めてゆく努力にはなみなみならぬ執念が感じられ、その将来が大いに期待される。 |
新人賞 | 歌謡 | 岩本公水 | 1995年のデビュー以来6年にわたり努力を重ね、その間「涙唱」によって第7回NHK新人歌謡コンテストグランプリを受賞し紅白歌合戦の出場を果たすなど、その歌唱力とスケールの大きな歌手への成長が大いに期待されている。また、演歌歌謡曲が低調と言われる中にあって11枚のシングルCDと3枚のアルバムを出し、全国11ヶ所でのコンサートを成功させるなど、その努力と情熱は高く評価されている。 |
特別賞 | 歌謡 | デューク・エイセス | 戦後のコーラスブームの牽引適役割を担い、レパートリーも黒人霊歌からジャズ、ポップス、日本の歌まで幅広く、その絶妙なハーモニーは多くの音楽ファンを魅了してきた。2000年のコーラス結成45年を記念したコンサートはミレニアムに相応しい意義あるステージで、多彩な音楽に彩られ、コーラスの魅力を遺憾なく発揮した。 |
特別賞 | 舞踊 | 猿若清方 | 日本舞踊家として80年に及ぶ活動を続け近年とくに洒脱で滋味深い芸境を示している。花柳流から離れて1941年に猿若流を創流しているが、古典舞踊をはじめ、創作舞踊の作詞・振付も数多く、商業演劇などでは、振付、演出あるいは脚本など幅広く活躍してきた。今日ではこうした体験の集積がプラスして独自の芸境を示すに至っている。 |