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第21回松尾芸能賞


大賞 演劇 高橋英樹 初舞台以来30年にわたって大劇場の座長として、多くの時代劇に主演、戦国武将から江戸の侍、浪人、町人と多彩な役柄を演じて観客を楽しませてきた。豪快で線の太い芸質を生かした演技は時代劇の王道をゆくもので、とくに昨年は堀井康明脚本、増見利清演出「天翔ける虹」で優れた演技力を発揮、新境地を拓いた。
優秀賞 演劇 真田広之 映画テレビを通じて確固たる位置を占めている俳優であるが、演劇に於いても、毎年数こそ多くないが、精選された舞台に出演している。特に平成11年2月、彩の国さいたま芸術劇場のシェークスピア連続公演「リア王」の道化役に於いて、RSCの英国俳優の中でひとり日本人として参加、英語劇にもかかわらず刮目すべき演技を示した。
優秀賞 邦楽 東音田島佳子 女流長唄三味線方として、現在もっとも活躍している指導的存在であるだけでなく、すぐれた音楽性と確実なテクニックに基づく的確な演奏によって、長唄界でひじょうに信頼されている。レパートリーも広く、古典から現代に及び、さらに子どもたちの指導にも力を注ぎ多くの成果をあげている。
優秀賞 舞踊 猿若吉代 日本舞踊猿若流分家として、舞踊界の重鎮猿若清方をよく補佐し、また近年の充実した舞踊は誰もが認めるところである。特に平成11年11月の自己のリサイタルに於ける清元「玉屋」の男舞いと昭和58年芸術祭優秀賞受賞の「鏡花三彩」の再演の泉鏡花の作中女性は、相反す役柄を踊り分け、日本舞踊の魅力を示した。
優秀賞 歌謡 キム・ヨンジャ 1974年韓国TBCTV「全国歌謡新人スターショー」で優勝し、スター街道を昇りはじめて以来、日韓両国で大活躍し、両国の音楽文化交流における架け橋役の第一人者となる。その業績は小渕恵三日本国総理大臣も認識している。また、国際活動では日韓の他アメリカ、カナダ、イギリス、フランス等でも公演し、いずれも高い評価を得ており、加えて島原市火山被災地・阪神地震災害慰問コンサートを開くなどチャリティー活動にも積極的に取り組む姿勢は当財団の基本理念にふさわしい。
新人賞 演劇 市川猿弥 猿之助一門に子役から加わり、研鑚を続けてきたが、努力が実って頭角をあらわしてきて、平成11年度にはスーパー歌舞伎の新作「新・三国志」において剛直一途な英雄・張飛を力演。その存在感の大きさを示すとともに、将来への可能性を予見させた点でも一つの節目となり得たといえる。
新人賞 演劇・テレビ 松 たか子 映画、テレビ、ポップス歌謡と夫々の分野で早くから活躍が顕著であったが、昨年は舞台で大きな役に挑戦、見事な成果を挙げた。特に1月新橋演舞場「天涯の花」では史上最年少の座長を務め、また5月新国立劇場「セツアンの善人」では男女2役の難役を演じ分けた。時代を担うホープの最右翼である。
特別賞 演劇 澤村田之助 菊五郎劇団の若女形から始まり、紀伊国屋の芸風である古風でおっとりとした芸を身につけ、近年は歌舞伎の舞台になくてはならない貴重な存在の女形として活躍。平成11年も「文七元結」「伊勢音頭」「先代萩」などで安定した演技を示した。脇女形の第一人者である。
特別賞 演劇 能劇の座 「能劇の座」は能楽を日本の古典として正しく確立することを目的に、十年間にわたり原曲の尊重、現在の型や演技の見直し、埋もれている曲の発掘などを積極的に試み、作、演出の堂本正樹、能楽師の梅若六郎、大槻文蔵を中心に多彩な曲を上演、能楽界に大きな刺激を与えると共に優れた舞台を造型してきた。