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いつもと違う環境の中

新型コロナウィルスの影響で、前回の稽古は休講になりましたが、この日からしばらくの間、人数を減らして稽古に励むことになりました。
いつもは13名全員揃って、自分の稽古ではない時も仲間の稽古を見学していた塾生。
この日から、演目ごと、曲ごとで稽古をつけて頂き、稽古場にいる人数をなるべく最小限にする体制になりました。
1限目の狂言では、内藤先生が担当する小舞「よしの葉」「土車」、狂言「口真似」「蝸牛」の塾生が稽古に励みました。
「蝸牛」(かぎゅう=カタツムリのこと)は松尾塾伝統芸能では初めて挑戦する狂言です。
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主人にカタツムリを取ってくるように、申しつけられた太郎冠者が藪の中を探しに行きます。太郎冠者は旅疲れしている山伏に出会い、蝸牛(かぎゅう)か?と尋ねると、山伏がからかってやろうと、蝸牛(かぎゅう)の真似をします。太郎冠者に「雨も風も吹かぬに出ざ釜打ち割ろう」と囃させ、自分は「でんでんむしむし」と言いながら舞い、2人は浮かれ出します。
リズム感ある台詞が、耳に残る名曲です。
本番は6月14日、あと3か月しか時間がない中、稽古体制が変更したことで、本番に向けて塾生は自分のリズムを掴みにくくなっているように感じます。
どんな状況でも、自分を見失わず緊張感をもって前に進むことを学ぶ機会になるよう願っています。